ため息が増えた、気持ちが上がらない。原因は「胸の下の肋骨」かもしれません

2026年10月18日 19:14

こんな動きが多い毎日、ではありませんか?
子どもを抱っこして、脇をぎゅっと締めている時間が長い
荷物を抱えて運ぶことが多い
同じ作業台の前で、腕を前に出したまま立ちっぱなし
一日中パソコンの前で、肩が前に入っている

保育士さん、抱っこの多い育児中のママ、配送業の方、ライン作業の方、立ち仕事の方、
事務仕事や介護のお仕事の方。

当院にも、こうした方が多くいらっしゃいます。

そして、こんなお話をよく聞きます。

「深呼吸しても、なんだか吸いきれない感じがする」
「ため息が増えた気がする」
「背中や肩が張って、気持ちもなんとなく上がらない」

多くの方は、「肩や背中が張るから、肩や背中をほぐせばいい」と考えます。

でも、本当にそこだけが原因なのでしょうか。



「張っている場所」より、「なぜそうなったか」

つらい場所を原因だと思ってしまうのは、自然なことです。ただ、「なぜそこが張るようになったのか」
まで考える方は、あまり多くありません。

そこが分からないまま、ほぐして、また張って、を繰り返してしまいます。

体の歪みは、足元から上へ進んでいきます。

足元、足首、膝、股関節、腰、背骨、首、という順番です。

足元の話は[https://cradmin.e-shops.jp/page-edit/page-preview/blog/193597]に書いたので、
気になる方はあわせてご覧ください。


今回の主役は、背骨についている「肋骨(胸郭)」です。

肋骨は背骨から出て、胸の前までぐるりと籠のように体を囲んでいます。

呼吸をするたびに、この籠が広がったり縮んだりします。

脇を締める動きや、肩が内側に巻いた姿勢が続くと、この籠が動きにくくなります。

そこに、胸の下の位置(アンダーバスト)に締め付けが加わると、動く余地がさらに
少なくなることがあります。

大切なので書いておきますが、ブラジャー全部が悪いわけではありません。

研究でも、ブラジャーを着けても肺の容量に差が出なかったという報告があります。

一方で、自分で選んだサイズによっては、胸の下の圧が運動中の呼吸の負担になりうる、
という報告もあります。

つまり、サイズや着け方、そしてその人の体の状態との組み合わせで変わる、ということです。



呼吸は「吸う力」ではなく「肋骨が広がる余地」で決まる

「深呼吸が苦手なのは、肺が弱いから」と思っていませんか。

実は、息を吸うときは、肋骨がまず広がらないと、空気が入る場所がありません。

肺は自分で膨らむのではなく、籠が広がることで引っ張られて広がる、というイメージです。


当院では、まず呼吸をしてもらい、今の吸いやすさをお聞きします。

そのあと、肋骨を横から軽く押して、動き方を確認します。

胸の下の位置の肋骨が硬くなっていて、押しても返ってくる動きが少ない方は、少なくありません。

特に、ストレスを抱えやすい方や、猫背で肩が内側に巻いている方に多い印象があります。


そして、ここからが目からウロコの話です。呼吸が整うと、気持ちが軽くなる方がいらっしゃいます。

海外の研究には、呼吸を意識的に整える取り組みで、気持ちの張りつめや沈みが小さくなる
傾向があった、という報告があります。

効果の大きさは控えめですが、「呼吸と気持ちは、つながっている」という方向の研究は、
少しずつ増えています。

当院でも、肋骨の動きを整えたあとに、「息が入りやすくなった」「頭がすっきりした」
「気持ちが軽くなった」とおっしゃる方がいます。

施術の前後で吸いやすさを確認すると、ご本人の感覚が変わっているのが分かります。

胸骨の動きが大きくなり、肋骨の柔らかさを確認できることも多いです。


そこで、ひとつ聞かせてください。

呼吸が浅い状態が続いて、気持ちが沈みやすくなることはありませんか?

「気持ちの問題だから」と思っていた重だるさが、実は呼吸のしづらさと関係しているのかもしれません。


まずは毎日、胸郭を広げる習慣を

セルフメンテは、「毎日続けること」を一番大切にしてください。

回数や時間は決めなくて大丈夫です。気づいたときに、気持ちよく動かせる範囲で行いましょう。


ストレッチポールで胸郭を広げる:背中の下に置いて、仰向けで腕を広げ、胸をひらきます。

ストレッチポールがなければ、丸めたバスタオルでも構いません。

側屈:座ったままでも立ったままでも、体を横に倒して、脇腹を伸ばします。

伸展:両手を後ろで組むか腰に当てて、胸を前に出すように背中を反らします。

回旋:座ったまま、上半身をゆっくりひねって、肋骨がねじれる感覚を味わいます。






食事も、ひとつだけ添えます。呼吸を支える横隔膜や肋間筋も、体の筋肉です。

その材料になるのは、たんぱく質です。肉、魚、卵、大豆製品などを、毎日の食事に取り入れましょう。

彩りのよい野菜や果物、青魚も、食卓に加えておくと安心です。

「食べれば呼吸が楽になる」というものではありませんが、呼吸を支える体の材料として、
意識しておいて損はありません。

とはいえ、「自分でやるのは難しい」「どこが硬いのか、よく分からない」
「毎日続ける時間がない」という方もいらっしゃると思います。


当院では、呼吸の吸いやすさと肋骨の動きを確認したうえで、整える順番を決めていきます。

クラニオセイクラル:頭蓋骨や仙骨のわずかな動きにやさしく触れて、自律神経が休まりやすい
状態をサポートします。

内臓マニピュレーション:横隔膜のまわりや内臓の動きやすさを取り戻すことをサポートし、
胸郭の動きにつなげます。

「こんな呼吸のしづらさ、相談していいのかな」と迷っている方も、お気軽にご相談ください。

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