「台風が近づくと頭が痛くなる」「雨が降る前からなんだかだるい」——天気予報より先に、自分の体で天気が
分かる。そんな感覚を持っている方、実は少なくないと言われています。
なぜ気圧の変化だけで頭痛が起こるのか、その仕組みは次のような連鎖で起こると考えられています。
① 台風や低気圧が近づくと、大気圧が下がります。この変化を、耳の奥にある「内耳」の中の前庭神経
(平衡感覚を司る神経)が敏感に感じ取ると言われています。
② その情報が脳幹に伝わることで、自律神経のバランスが乱れ、交感神経が過剰に優位になりやすいと
されています。
③ 交感神経が優位になると血管が収縮し、その後ゆるむタイミングで急に拡張します。この血管の急な拡張が、
顔や頭の感覚を担う「三叉神経」を刺激すると言われています。
④ 三叉神経が刺激されると、CGRPという痛みに関わる物質が放出され、ズキズキとした頭痛や、めまい、
だるさ、気分の落ち込みにつながると考えられています。
つまり「気圧が下がる→内耳が感知→自律神経が乱れる→血管と神経が刺激される」という、体の中で実際に
起きている反応であり、気のせいではないということです。特に片頭痛をもともと持っている方は、この連鎖が
起こりやすいとも言われています。
◎セルフメンテ(耳マッサージ以外にも)
・耳マッサージ:耳全体を上下左右にゆっくり引っ張って5秒キープ、これを3セット。
内耳まわりの血流をサポートすると言われています。台風の前日、朝と夜の2回が目安です。
・後頭部を温める:蒸しタオル(電子レンジで500Wを40秒ほど温めたもの)を首の後ろから後頭部にかけて
5分ほど当てる。首まわりの緊張がゆるみ、自律神経の切り替えをサポートすると言われています。
・ツボ押し:こめかみと耳の間にある「太陽」、後頭部の生え際にある「風池」を、親指で3〜5秒×5回、
痛気持ちいい強さで押す。
・目を閉じて静かにする:前庭神経は視覚情報にも敏感なため、症状が強いときは部屋を暗くして5〜10分ほど
目を閉じて過ごすと、感覚の混乱が落ち着きやすいとされています。
◎栄養(いつ・どのくらい・レシピ)
気圧の変化でむくみやすくなる時期は、カリウムを含む食材と、こまめな水分補給がポイントです。
・タイミング:台風接近の1〜2日前から意識するのが理想です。当日だけでは間に合わないこともあると
言われています。
・目安量:バナナなら1日1本、さつまいもなら100g程度(中くらいの半分ほど)、わかめなどの海藻類は
味噌汁1杯分。
・簡単レシピ例(わかめとオクラの味噌汁):乾燥わかめ大さじ1杯を戻し、オクラ2本を輪切りにして
鍋に入れ、だし汁300mlで軽く煮て味噌大さじ1を溶く。カリウムと水溶性食物繊維が同時に摂れる、
手間のかからない一品です。
・水分:一気飲みではなく、常温の水を1.5〜2Lを目安に、コップ1杯ずつこまめに。カフェインの摂りすぎは
利尿作用で逆効果になることもあると言われているので、この時期は控えめに。
◎運動(種類・回数・頻度)
・リズム運動:ウォーキングや軽いジョギングなど、一定のリズムを刻む運動が、セロトニンの分泌を
サポートすると言われています。1回20〜30分、週3〜4回が目安です。息が弾む程度で十分、頑張り
すぎる必要はありません。
・肩甲骨まわし:肘で大きな円を描くように、前回し10回・後ろ回し10回を1セットとして、朝晩2セット
ずつ。首から肩にかけての血流をサポートすると言われています。
・首のストレッチ:ゆっくり左右に倒す・回すを各5回、1日2〜3回。急な動きは避け、痛みが出ない範囲で
行ってください。
セルフケアを続けても、台風のたびに毎回寝込んでしまうという方もいらっしゃいます。そうした方の多くは、
頭蓋の内部にかかる圧のバランスが崩れ、頭がパンパンに張ったような状態になり、脳脊髄液の流れが滞り
やすくなっていると考えられています。
当院のクラニオセイクラルでは、頭蓋骨のわずかな動きに触れながら、この脳脊髄液の流れをサポートし、
コントロールしていくことで、頭痛やだるさといった症状を穏やかに整えていくことを目指しています。
強い刺激を加える施術ではないので、頭痛時でも安心して受けていただけると言われています。
この秋、天気に振り回されない体づくりを一緒に始めませんか。お気軽にご相談ください。