冷水シャワーを浴びる、氷を握る、大声で歌う——SNSで「迷走神経リセット」というハッシュタグを
見たことはありませんか?
海外ではTikTokやInstagramで爆発的に広がり、著名な神経外科医までもが実践を公言するほどの
一大トレンドになっています。
原因(迷走神経とは何か)
答えはシンプルです。脳から胃腸まで伸びる迷走神経は、体を「休息モード」に切り替えるブレーキの役割を
担っていると言われています。
積み重なったストレスで神経が興奮状態のまま固定されると、休みの日になってもこのスイッチが入らなくなる
とされています。
「断り切れずに引き受けてしまう」「無言の圧力にNOと言えない」——そうした状態が積み重なることで、
興奮した神経のスイッチが入らなくなる。
心とカラダのストレス。あなたが頑張り屋だから休めないのではなく、あなたの意思とは関係なく、
体の中で起きている物理的な反応なのです。
ここで、あまり語られていない事実をひとつお伝えします。
「迷走神経リセット」として話題の冷水シャワーやタッピングは、迷走神経のうち"知覚神経"という、
皮膚や体表に近い部分を一時的に刺激する方法です。
一方、迷走神経の大部分は体の奥、内臓のまわりに張り巡らされています。
表面だけ刺激しても、奥に積もったストレスの根っこには届きにくい——
これが、多くの人が「やってはみたけど長続きしない」と感じる理由だと考えられます。
なお、これらのセルフケアについては、迷走神経の研究をリードする専門家自身が
「効果を科学的に証明するデータはまだない」とも述べています。
話題になっている=証明済み、ではないという点は知っておいて損はありません。
セルフメンテ・栄養・運動
◎セルフメンテ
・冷水刺激:洗顔時、最後の10〜15秒だけ冷たい水に切り替える。
・ハミング・うがい:迷走神経は声帯にも分布しているため、鼻歌やガラガラうがいで振動を与えることが
刺激のひとつとして知られています(シリーズNo.3前編もご参照ください)。
・ボディタッピング:胸の中央や首の横を、指の腹で軽く1分ほどトントンと叩く。
・腹式呼吸:4秒吸って、6〜8秒かけてゆっくり吐く。1日3〜5分から。
◎栄養
おすすめは「サバ缶と海藻の即席みそ汁」。
材料はサバ缶(水煮)1/2缶、乾燥わかめ大さじ1、長ねぎ1/4本、だし汁200ml、味噌大さじ1。
わかめを戻し、だし汁でサバ缶を汁ごと温め、ねぎとわかめを加え、火を止めて味噌を溶くだけの
5分レシピです。
サバのオメガ3脂肪酸とビタミンB群、わかめのマグネシウムが一度に摂れます。
◎運動
猫のポーズやチャイルドポーズを取り入れたヨガを1日10分程度、または心拍数が少し上がる程度の
ウォーキングを週3回・20分ずつ。呼吸と動きを合わせることを意識するのがポイントです。
[結果としての施術法]
当院がクラニオセイクラルと内臓マニピュレーションの両方を行っているのは、表面と奥、両方から
迷走神経にアプローチするためです。
頭蓋骨と脳脊髄液の動きから中枢神経系全体に働きかけ、腹部から迷走神経の"奥"にアプローチする。
セルフケアを一時しのぎで終わらせたくない方は、お気軽にご相談ください。