前回、自律神経の乱れとは
「体が戦いモードから抜け出せなくなっている状態」だとお伝えしました。
では、その状態はどんな日常生活から起きているのか。
そして、放っておくと体の中で何が起きているのか。
今回は「あ、これ私のことだ」と気づいてもらえるよう
日常のシーンを交えながら、丁寧にお伝えします。
まず、こんな生活をしていませんか?
不調の多くは、ある日突然起きるのではなく
日常のちいさな習慣が積み重なって起きています。
以下のリスト、いくつ当てはまりますか?
□ 仕事中、気づいたら息を止めていたり、呼吸が浅くなっている
□ 昼ごはんを食べながらスマホやパソコンを見ている
□ 休日も「何かしなきゃ」と落ち着けず、ダラダラできない
□ 寝る直前までスマホを見ている
□ お風呂はシャワーだけで済ませることが多い
□ 夜中の12時を過ぎてから寝ることが多い
□ 移動中・信号待ちでも、すぐスマホを開いてしまう
□ 食事をよく噛まず、急いで食べることが多い
□ 「ちゃんと休んだ気がしない」週末を過ごしている
□ 頑張っているのに「これでいいのかな」と不安になりやすい
3つ以上当てはまった方——
今の不調は、生活の中に原因があるかもしれません。
その日常が、体にどんな影響を与えているの?
①「息を止めて仕事する」が、神経を緊張させ続ける
集中しているとき、気づいたら呼吸が止まっていた
。
パソコンに向かっていると、肩に力が入っている。
心当たりありませんか?
これは「スクリーン無呼吸症候群」とも呼ばれる状態で、
画面に集中するあまり、無意識に呼吸が浅くなったり止まったりする現象です。
呼吸は、自律神経を唯一「自分でコントロールできる」手段です。
呼吸が浅いと交感神経がONになり
呼吸が深いと副交感神経が優位になります。
つまり——
浅い呼吸を1日8時間続けることは
8時間ずっと「戦いモード」の指令を送り続けていることと同じです。
夜になっても体がリラックスできないのは、
日中の呼吸が積み重なっているからかもしれません。
②「食べながらスマホ」が、胃腸の働きを止める
昼休みにスマホを見ながらランチ。
デスクでパソコンを見ながら食事を済ませる。
これ、胃腸にとってはかなり負担になっています。
食事中は本来、副交感神経が優位になって
消化液が出て、腸が動いて、栄養が吸収される——という流れが起きます。
ところがスマホや画面を見ていると
脳が「まだ活動中」と判断して交感神経がONのまま。
消化器系への血流が減り、胃腸の動きが鈍くなります。
その結果——
・食後に胃がもたれる
・食べてもなんか重い感じが続く
・栄養が吸収されにくくなり、食べても疲れが取れない
「食べながら作業」が習慣になっている方は
胃腸が休めないまま毎日を過ごしているかもしれません。
③「寝る前のスマホ」が、眠りを壊している
布団に入ってからSNSをチェック。
動画を「あと1本だけ」と見続ける。
寝る直前までLINEの返信をしている。
これが習慣になっている方、とても多いです。
スマホの画面から出るブルーライトは
「まだ昼間だ」と脳に錯覚させ
睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌を抑えます。
さらに、SNSや動画のコンテンツは
次々と新しい情報が入ってくるため
脳が興奮状態のまま眠りにつくことになります
その結果——
・布団に入っても眠れない
・眠れても眠りが浅く、夜中に目が覚める
・朝起きても「寝た気がしない」
睡眠の問題ではなく、眠る前の習慣の問題です。
④「シャワーだけ」が、回復のチャンスを逃している
忙しいから、お風呂はシャワーだけ。
疲れているから、湯船につかる元気がない。
気持ちはよくわかります。
でも、シャワーだけでは副交感神経への切り替えが起きにくいのです。
ぬるめのお湯(38〜40℃)にゆっくりつかることで
血管が拡張して血流が改善し
副交感神経が優位になって体がリラックスモードに入ります。
シャワーは体を温めますが、この「切り替え」は起きにくい。
1日の終わりに副交感神経へ切り替えるチャンスを
毎日逃しているとしたら——
体は戦いモードのまま、眠りにつくことになります。
⑤「休日も休めない」が、回復を妨げている
土日も予定を詰め込んでしまう。
何もしていないと罪悪感を感じる。
「ゆっくりしなきゃ」と思いながら、スマホを見続けてしまう。
休んでいるようで、脳は休んでいない状態です。
副交感神経が優位になるには「何もしない時間」が必要です。
ぼーっとする、横になる、静かに過ごす——
そういう時間を「もったいない」と感じてしまう方ほど
自律神経が乱れやすく、休んでも回復できない体になっていきます。
頑張り屋さんが「休日明けにもっと疲れている」のは
休日も体が休めていないからです。
放っておくと、体はどうなっていくの?
これらの習慣が積み重なると
体の中でこんな「負のループ」が始まります。
浅い呼吸・スマホ・シャワーだけの生活が続く
↓
交感神経がずっとONのまま、夜も切り替わらない
↓
眠れない・眠りが浅い・朝から疲れている
↓
胃腸が動かず、食べても栄養が吸収されない
↓
体の回復が追いつかなくなる
↓
免疫力が落ち、さらに体調を崩しやすくなる
↓
交感神経がさらにONになり、ますます眠れない……
このループが長くなるほど
体が「整う力」を少しずつ失っていきます。
「最近ずっと体調が悪い」が半年以上続いているなら
このループにはまっているサインかもしれません。
「気のせい」でも「弱いから」でもありません
「私、ちゃんと寝てるし、ご飯も食べてるし、なんで?」
そう思う方もいると思います。
でも、寝ていても「質」が悪ければ回復できません。
食べていても「吸収」されなければ意味がありません。
量ではなく、質の問題です。
そして、その質を下げているのが
日常のなにげない習慣だということ。
あなたがだらしないわけでも、弱いわけでもありません。
ただ、体が回復できる条件が整っていなかっただけなのです。
次回は——じゃあ、何から変えればいいの?
今日お伝えした5つの習慣——
全部いきなり変える必要はありません。
次回は「どれかひとつ変えるだけで、体が変わり始める」
具体的な方法をお伝えします。
「これって私のことかも」と思ったことがあれば
コメントやDMで気軽に話しかけてください。
一緒に、あなたの生活に合った方法を考えます。